原発事故関連教材紹介

2011年3月11日の福島第一原発の事故以来、われわれは否応なく放射線と向き合いながら生活していくことになりました。このページは、公益社団法人福島原発行動隊の活動の一環として、原発事故や放射線、放射性物質について説明した書籍、PDFなどの教材、資料を集めたものです。記述の難易度や内容について一定の評価を行いました。評価の記述は、あくまでそれぞれの執筆者個人によるものであり、目安にすぎませんが、教材などとして利用される際の参考として、ご活用ください。
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『放射線読本』をどう教えるか〜本質的な理解を深めるために〜



内容の程度専門的やや専門的一般向け中学生小学生
    
図版類の使用程度
(写真・イラスト・表)
図版主体図・文半々文章主体
  

内容項目  \  評価非常に詳しい詳しい一応の説明少しなし
原子力発電の事故
原子力発電のしくみ
原子力発電と社会・経済・環境
放射性廃棄物の処理
放射線と放射性物質
放射線の人体への影響
放射線の利用
放射線の測定方法
放射線から身を守る
除染について

【タイトル】『放射線読本』をどう教えるか〜本質的な理解を深めるために〜
【資料キーワード】文部科学省 放射線副読本
【発行形態】自主制作印刷物
【著者】東京民研(東京の民主教育をすすめる教育研究会)理科部会
 〒102-0084 東京都千代田区二番町12-1 全国教育文化会館
【発行所】東京民研 理科部会
【発行年月日】2013年8月1日
【価格(税抜き)】表記なし
【本文刷色、ページ数】モノクロ、24ページ

内容説明
 文部科学省では、福島原発の事故後、学校教育で使われることを前提として、「放射線等に関する副読本」を制作して、ホームページで公開している。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shuppan/sonota/attach/1313004.htm
 こうした資料が、学校現場での授業などに使われていると思われるが、本書はとくにその中の中学生向けの資料について、説明が不足していると考えられる部分について補足して説明することを試みた資料となっている。
 毎週金曜日に、国会および首相官邸前で「脱原発」のデモが行われていて、誰でも自分の意見表明(スピーチ)をする機会が与えられているが、そこで紹介されていて筆者がその存在を知った教材。できたら、ホームページ等で情報を公開するなどして、普及を図ってほしい資料だ。
 以下、本書のまえがき部分より。
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教師のみなさんへ
 文部科学省は、「知ることからはじめよう 放射線のいろいろ」(中学生のための放射線読本)を作り、全国の中学校に配りました。また、小学生向け、高校生向けもそれぞれ作られ、配られています。
 この副読本では、「はじめに」で「福島第一原子力発電所で事故が起こり、放射性物質(ヨウ素、セシウムなど)が大気中や海中に放出され」「放射線への関心や放射線による人体への影響などについての不安を抱いている人が多いと考え」て、これを作ったと述べています。
 しかし、福島第一原子力発電所の事故の内容、その事故によってどんなことが起きたのかについては述べていません。また、原子力発電所のしくみや問題点もわかるようになっていません。
 放射線は「太古の昔から自然界に存在」していて、わたしたちは「暮らしや産業で」利用していることを強調する内容といえます。しかし、放射線の問題点にふれないわけにはいかないので、人体への影響を「放射線の管理・防護」のページで述べています。
 各章の内容を検討すると、放射線について理解するのに不十分であったり、誤った理解に導く可能性があったりする個所があります。
 この副読本が、全国の学校に配布されたので、これを使った学習が行われることが考えられます。わたしたちは、この副読本が放射線を知るのに適当なものとは考えていませんが、この副読本で生徒たちに教える場合のことを考え、教材として研究してみました。
 教師のみなさんの授業研究の参考となることを願い、利用していただけたら幸いです。
 本書では、中学生向け副読本を扱っていますが、小学生、高校生向け版もかなり重なる内容になっていますので、それぞれに応じて使っていただけるものになっています。
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 内容としては、冒頭の画像のように、副読本の各ページについて、教える場合に留意すべき事柄を吹き出しで入れる形での説明となっている。
(内藤忍)