イチエフウォッチャー「核燃料デブリの取り出し準備」6月レポートを紹介します

イチエフウォッチャー中島です。

6月の核燃料デブリの取り出し準備作業についてレポートをアップしました。今月は今まで各ページに散らばっていた用語解説を最終4ページにまとめる作業(元のページには用語解説ページへのリンクボックスを貼りました)をしていたため更新が遅くなりました。

2021年6月、イチエフ構内で新たに開始された核燃料デブリ(以下、デブリ)の取り出し(準備)作業はありませんでした。

1号機では、原子炉格納容器内部調査のアクセスルートを構築する作業が断続的に進められています。また、2月13日地震によるPCV損傷の拡大(推定)以後困難をきたしていたPCV水位のコントロールについては、圧力計の追設により連続した水位評価が可能となり、6月7日より注水量が4 m3/hから 3.5 m3/hに変更され、水位は落ち着きを見せています。

2号機に関しては、2022年開始予定のデブリの試験的取り出しに使用する、英国で開発中だったロボットアームは、新型コロナウイルスによる紆余曲折はありましたが、最終動作確認まで英国で実施の上、7月10日に日本に空輸されました。また、 シールドプラグの高濃度汚染への対応として、5月の調査に引き続き、6月23日、新たな測定機器を加えた原子炉ウェルの再調査が実施されていますが、東京電力の速報では、前回測定値と同等の水中線量計による測定値以外のデータは評価中ということで明らかにされておらず、レポートはそれが明らかにされてからとします。

また、デブリの取り出し(準備)に係る直近のスケジュールによると 、2号機ではX-53貫通部(ペネトレーション)の調査が行われたようですが、6月24日の廃炉・汚染水対策チーム会合/事務局会議では報告がなく、資料の公表を待つこととします。これらのレポートのページナンバーは、レポート本文冒頭の概要に、リンク付きで示してあります。レポート本文をお開きください。

レポート本文:https://1fwatcher.files.wordpress.com/2021/07/202106-05-debris.pdf