ARDテレビによる紹介映像
http://www.tagesschau.de/multimedia/video/ondemand100_id-video915694.html
[以下、放送の日本語訳です。]
ドイツテレビ局ARD の夜のニュース
Mr. Philip Abresch (フィリップ アブレシュ氏)担当
この和やかな雰囲気の中集まっている人々。彼らは福島第一原発の事故に立ち向かっていくべく志願した退役技術者達だ。その多くが白髪混じりであり、全員が60歳以上という。発起人の山田氏は、「福島第一原発の事故の様子をTVで見た時は、これは本当に大事故だと確信しました。現地での作業は若い人達にはリスクが大きすぎる。彼らにはこの先まだまだ長い人生が続いていくのですから」山田氏自身、現役時代技術者として働いてきた。塩谷氏は物理学教授であり、佐々木氏は技術者としての経験を有する。
志願者の一人、木下氏は「私の夫と子供達は、始めは驚きと戸惑いを隠せないようでしたが、徐々に理解を示してくれ、今では心から支えてくれています」と語る。
瓦礫を除去したり、冷却システムなどの建設には男性志願者が、現場の放射線量を測定したり、毎日の現地作業員らの食事等のお世話は女性志願者が担当するというシステムだ。
一部の国会議員は理解を示している。が、東京電力はこの計画には消極的だ。「現在、現場で働いている東京電力と協力企業の作業員は1000~2000名います。彼らは優秀な作業員たちなので現時点ではこれ以上の労働力は必要としていません」しかし、この現状が立ち行かなくなった時には私達退役技術者の出番なのだと志願者たちは考える。この行動は一見神風特攻隊のように見えるが、山田氏はそれを強く否定している。
個人の利益、幸せを皆で分かち合う、皆が協力しあって幸せな社会を作っていく、非常に日本らしい考えだ。
「もちろん不安はあります。けれど、誰かがやらなくてはいけないんです。我々にはそれを実行する用意があるのです」
このようにして山田氏らは勇気ある活動を進めている。東京から福島へ。その日は必ずやってくるだろう、そう彼らは信じている。