イチエフウォッチャー中島です、
「燃料デブリの取り出し」と称される初めての作業である2号機PCV内の数グラムの核燃料デブリの<試験的>取り出し作業は準備が整い、8月中にも実施される状況です。
この<試験的>取り出しの取り出し装置である「テレスコピック装置(釣りがお好きな方は中通しの振り出し竿をご想像ください)」は、名称は異なるものの2017~2018年の2号機PCV内部調査において使用された「ガイドパイプ」と同様のものです。アクセスルートも2017~2018年調査と同じX-6ペネです。この調査では計画外で調査装置に付着した堆積物が回収され分析に付されていますが、分析結果については未詳です。
今回の<試験的>取り出しにおいて、当初取り出し装置とされていた、2017年から英国において三菱重工と英国のVeolia Nuclear Solutions (UK) Limited(略称;VNS(UK))が開発を進め、2021年7月の国内搬入以来三菱重工神戸造船所およびJAEA楢葉遠隔技術開発センターで精度向上に向けての改良が続けられてきたロボットアームについては、現時点で、PCV内の狭隘部をクリアできるだけの精度向上が達成できていないようです。
また今月は、東京電力が発表した、現在高水位の3号機PCVにおいて、水位が低減できた暁には内部調査等でのアクセスルートとして利用できるようになることが期待される、X-6ペネの状態を確認するための、X-6ペネ前室調査計画について新しくレポートしました。