2011年3月の過酷事故から15年目と4か月目の福島第一原子力発電所。2025年7月の使用済み核燃料デブリの取り出し準備についてのレポートです。
今月は新しいレポートが3つ。
・ 3号機における核燃料デブリの本格的取り出し工法としての充填剤を使用する上・横アクセス併用工法の提示と、工法 の実用化準備期間を12~15年を必要とすることによる取り出し開始開始時期の12~15年先延ばし
・ ロボットアームによる2号機PCV核燃料デブリの取り出し計画の現状
・ 2号機核燃料デブリサンプル(1回目)の分析結果
3号機における核燃料デブリの本格的取り出し工法としての上・横アクセス併用工法の提示については、最初は、ついに成立可能性が確証された決定的な工法と具体的なスケジュールが示されたかと思いました。しかし資料を読み込んだところ、これまでに示されてきた水中工法・気中工法等に加え、廃炉等支援機構および東京電力がより成立可能性が高いと判断した工法(案)を示し、この工法によって核燃料デブリの本格的取り出しを開始するためには、成立可能性の検証等の12~15年の準備期間が必要であるという見解が示されたということに留めておいた方が良いのではないかと思うに至っています。
なお過去のレポートについては、wordpressの契約容量を超えてしまったため、国立国会図書館サーチ「月例レポート」
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000039-I13727416
からご覧ください。